2017年06月23日

【KS】キングセイコー・ハイビートのオーバーホール修理

【KS】キングセイコー・ハイビートのオーバーホール修理
 キングセイコー・ハイビートの画像です。裏蓋に刻印された「570497」のシリアル番号から1975年7月に製造された時計だと思います。日付の早送りが出来ないとのことで修理の相談があり、オーバーホール作業を行ないました。費用はリューズとパッキンの交換も含めて27,000円、お預かり期間は1ヶ月半でした。
【KS】キングセイコー・ハイビートのオーバーホール修理
 KS(キングセイコー)とGS(グランドセイコー)はセイコーを代表する高級モデルで、クォーツ時計の普及が本格化した1970年代後半にはキングクォーツとグランドクォーツが登場しました。 
 当時のKS、GSと現在発売されているグランドセイコーを見比べるとデザインがよく似ています。それだけセイコーのデザインの完成度が高く、KSとGSの個性が確立されていたことが分かります。
【KS】キングセイコー・ハイビートのオーバーホール修理
 製造後42年目を迎えた古い年代の時計ですが、内外装共に大きな傷みはなく、きれいな状態を保っています。
【KS】キングセイコー・ハイビートのオーバーホール修理
 裏蓋に5625-8001、570497、SGP BACK ST.STEEL、JAPAN、WATER RESISTANTの刻印があり、キャリバー5625、ケース番号8001、製造年度1975年7月、金メッキケース、裏蓋ステンレススチール製、日本製、日常生活防水であることを示しています。



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Posted by 島田市☆村松時計店 at 09:00│Comments(4)時計修理セイコー
この記事へのコメント
約50年前の時計を修理する場合、メーカー部品は残っているのでしょうか。
残っていない場合、部品を作って対応させているのでしょうか。また、これからさらに50年使えたりもするのでしょうか。

キングセイコーやグランドセイコーは、収集も魅力ですが、使いたいですよね。それと、50年以上前のセイコー時計がネットのあちこちで10万以上もするので、びっくりしています。
Posted by クロ at 2017年06月25日 08:21
クロ様

コメントを頂き、ありがとうございます。
ここ数年、GSとKSの中古相場が高騰していますね。
これは他ブランドでも同様で、特にロレックスのスポーツモデルの
中古相場の高騰ぶりには驚きます。

古い時計の修理で一番困るのは交換用の純正部品が中々入手出来ないことです。
代替部品で対応出来ればよいのですが、それすら無理な場合修理を断念するしかありません。
また、無事に修理が済んだ場合でも、今後50年使うことは到底無理です。
古い時計になればなるほど取り扱いに気をつける必要があり、特に汗水は大敵です。

アンティークウォッチ全般に言えることですが、実用的な時計としてでなく、
半分コレクションのような感じで購入することをお奨めしています。
Posted by 時計屋さん☆むらまつ at 2017年06月25日 10:28
自宅帰還後の状況です。現在の精度は、8日で60秒、日差7.5秒で、オーバーホール前比で、1/2程度まで向上しました。お店で確認していただいた数値とほぼ同じです。諦めていた56系ムーブメント弱点の日送不具合は、調整で修理できたこと驚き、うれしい限りです。最近は高性能、高精度、大型が流行のようですが、シンプル、ちょっと小ぶりで、日々精度確認と時々時刻調整必要な奴も、愛着という面では負けないですね。以前修理をしていただいたALBAダイバーのクオーツも、こいつでないとダメな場面で活躍してもらっています。またよろしくお願いいたします。
Posted by ヨコイのスズキ at 2017年06月28日 23:19
スズキ様

修理後の経過を報告して頂き、誠にありがとうございます。
今回の修理によって不具合が改善して本当に良かったです。

あのALBAダイバーも実に丈夫な時計ですね。
1万円台の時計でもしっかりとした製品が流通していたあの頃が懐かしいです。
最近の時計の品質劣化、商品寿命の短さには本当にガッカリさせられます。

スズキ様には長年ご利用頂き、とても感謝しています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
Posted by 時計屋さん☆むらまつ at 2017年06月29日 16:43
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